季節は、秋から冬に移る頃。
夏に比べると鮮やかさには欠けるが、色とりどりの洋服が並ぶショッピングセンターで。
「ん?」
少年はくるりと後ろを振り返った。
視線の先には、ある1点を見つめたまま、立ち止まっている少女が1人。
少年は軽く首を傾げると、少女のところまで近付いて行く。
「崩子。」
呼びかけると、少女は少年へと顔を向けた。
どこか不機嫌そうだ。
その様子に気付いているにも関わらず、逆に少年は微笑んでいる。
「そんなところで立ち止まると、誰かにぶつかられるよ?」
「…萌太。」
少女はやはり不機嫌そうなままで、少年を見上げる。
しかし、それ以上は何も言わない。
少年は少女が見ていた方を何気なく見て―全てを理解したようだった。
「いー兄だね。」
「………。」
「一緒にいるのは…知らない人か。女の人みたいだけど。」
「戯言遣いのお兄ちゃんは…」
ぼそりと、少女は呟いた。
「大人の女性が好きなようです。」
それきり、また黙ってしまう。
少年は、うーん、と、困ったように腕を組んだ。
「それは、今から買いに行くものと何か関係があるのかい?」
「…あると言ったら?」
「変えるつもりはないけど?」
「………。」
悪魔で笑顔で返す少年に、睨むような視線を向ける少女。
しかし、少年は全くひるまない。
「大人っぽいのを着ても可愛いとは思うけれど…同じ可愛いなら似合うものの方がいいからね。いー兄だってそう思ってると思うよ。」
疑問形ではなく、断定形だった。
「…そうですか。」
渋々といった風ではあるが、少女は頷いた。
「それなら、今回は萌太の言う通りにします。」
微笑みで返すと、兄妹は再び歩き出した。
少年は、正直安心していた。
自分の隣にいる少女に、絶対に似合うと思っていたコートを、予定通りに買うことが出来そうだったからだ。
バイト帰りに見つけ、給料が入るまでになくならないかと心配していたのだ。
この機会を逃す気はなかった。
「今年の冬は寒くなるかな?」
隣の少女にも聞こえないような声で呟くと、少年はまたしても微笑んだ。
アトガキ
火宮紀衣栖様にいただいちゃいましたー!いやー、あっはっは、あっひゃひゃひゃひゃ!(嬉しすぎて笑い方が変ですよ立木さん)
萌太くんですよ皆さん見て下さい萌太くんが見事な妹ラブっぷりを見せつけちゃってくれてますYO!もうなんていうか、ほんとうに妹好きだな萌太くん!そんな君が抱き殺したいくらい可愛いんじゃー!(萌太くん逃げてー!)
ああテンションがおかしい…。
と、とにかく!火宮紀衣栖様、ありがとうございました☆大感謝です!